近所のスーパーに行くためにポルシェを買う必要はない
多くの企業は、何らかの方法でお客様やお取引先にメールを送信していると思います。
一斉送信用ソフトウェアを使用している場合もあるでしょうし、メール配信のASPやSaaS型のクラウドサービスを利用している場合もあるでしょう。
中には、OutlookなどのメールソフトのBCC機能で送信している場合もあるかもしれません。
どの方法でメールを送信するかにより、個人情報の管理や送信費用、そして送信スピードなども異なってきますので使い方や目的に合った方法を選択することが大事です。
送信先が何十万件もあり、短時間に送信しなければならないということであれば、ASPやSaaS型のクラウドサービス。
数万件以下でそれほど短時間で送信する必要がなければ専用ソフトウェア。
100件程度であれば、メールソフトのBCC機能といったところで概ね判断できます。
但し、お客様やお取引先のメールアドレスなどの個人情報をどのように扱うかは、各企業の個人情報管理運営ポリシーがあると思いますので、外部のサービスに情報が出せない場合もあると思います。
そのような場合は、送信件数やスピード的にはASPやSaaS型を選択すべき場合でも、個人情報管理を優先して専用ソフトウェアを利用することも考えなければなりません。
また、コストも大切な判断材料です。
ASPやSaaS型のサービスは、月間配信数により月額費用が変わるタイプや、送信リストの件数よるもの、その月の1回あたりの最大送信件数により料金が決まるものなど様々で、費用は、毎月数千円から数万円、年間では数万円から数十万円かかる場合が多いようです。
一方、専用ソフトウェアは、おおむね2万円前後程度の金額です。
ソフトを購入すれば、通常はランニングコストがかかりませんので、送信回数や件数を気にすることなく何度でもメール送信できます。
もちろん、通常使っているOutlook等のBCCで送信するのであれば、費用は無料です。
但し、BCC機能で送信する場合、操作を誤ってCCやToにあて先を入れて送信してしまうといった情報漏洩の危険性があるのでできれば避けた方がいいでしょう。
ところで大企業は別として、中小企業はメールを何十万~何百万件も送信するほどリストがあるでしょうか?
一昔前なら、リストを業者から購入して一斉配信ということもあったかもしれませんが、メール受信者の同意なくメールを送信することが違法となっている現状では、ほとんどの企業の送信リストの件数は数万件以下だと思われます。
つまり、ASPやSaaS型のサービスは、オーバースペックになってしまう可能性が高いわけで、日本の約99%を占める中小企業の大半は専用ソフトウェアで事足りるのではないかと思います。
近所のスーパーに行くためにポルシェのような高性能の車を買う必要はなく、普通の車で十分だということです。
まずは専用ソフトウェアで送信してみて、対応しきれない送信件数だとしたらASPやSaaS型のサービスに移行すればいいのです。
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